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国立トレチャコフ美術館所蔵
ロマンティック・ロシア



どこまでも続く広大な大地と白樺や樫の木の深い森。ロシアの大自然に画家たちは大いなるロマンを見いだし、絵画の題材としてきました。例えば、イワン・シーシキンはロシアの深い森を抒情的に描き観る物を感動の世界へ誘います。  このような作品が多く描かれるようになった19世紀後半はロシア帝国が崩壊し、ロシア革命を迎える激動の時代です。当時の複雑な社会の中で生き抜いた人々もまた、絵画や文学作品の題材となりました。イワン・クラムスコイの代表作《忘れえぬ女》のモデルはトルストイの小説「アンナ・カレーニナ」とも言われ、地位や階級を超えた文学的ロマンチシズムを画家が視覚的に捉えた代表的な作品といえるでしょう。美術界ではイワン・クラムスコイ、ワシーリー・ペローフ、イリヤ・レーピンら若手画家によって組織された移動展覧会協会がアカデミズムから決別し、ありのままの現実を正面から見据えて描く事をめざしました。一方で、モスクワ郊外アブラムツェボのマーモントフ邸に集まったニコライ・クズネツォフ、コンスタンチン・コローヴィンらは懐古的なロマンチシズムに溢れた作品を数多く残しており、両者ともに祖国に対する愛という共通点が見いだせます。国立トレチャコフ美術館は、ロシアの実業家であるパーヴェル・トレチャコフトレチャコフとセルゲイ・トレチャコフ兄弟コレクションを基に設立されました。12世紀に制作されたロシアのイコン美術から20世紀の風景画、肖像画、風俗画に至るまで、20万点を超える膨大なロシア美術のコレクションを保管しています。本展では、ロシア美術の殿堂である国立トレチャコフ美術館が所蔵する豊富なコレクションより、19世紀後半から20世紀初頭の激動のロシアを代表するイワン・シーシキン、イワン・クラムスコイ、イリヤ・レーピン、イサーク・レヴィタンらの作品72点をロシア的なロマンに思いを馳せて紹介します。
[会期・会場]

2018年11月23日~2019年1月27日
Bunkamura ザ・ミュージアム  
主催:Bumkamura ザ・ミュージアム、
日経新聞、電通

2019年4月27日~6月16日
岡山県立美術館  
主催:岡山県立美術館

2019年7月19日~8月25日
山形美術館  
主催:山形美術館、山形新聞、
山形放送

2019年9月7日~11月4日
愛媛県美術館  
主催:ロマンティック・ロシア愛媛展実行委員会

[全会場共通]

後援:ロシア連邦大使館 ロシア交流庁(Rossotrudnichestvo)

特別協力:ロシア・イン・ジャパン実行委員会(東京会場のみ)

協力:日本航空株式会社

企画協力:アートインプレッション