これまでさまざまなメディアが、過ぎ去った20世紀をカメラで記録し、その歴史の一端を綴り、提示してきました。第二次世界大戦中の1941年に創刊されたスイスの文学雑誌『ドゥ(du)』は、創刊当時から「人間」に焦点をあてて、問題を提起してきました。その対象は極めて幅広く、画家、作家、音楽家、哲学者、写真家など、それぞれの分野で歴史を彩った著名人はもちろん、様々な位置で歴史と向き合い、生きてきた無名の人々をも記録し続けています。
本展では、『ドゥ(du)』が所蔵する写真作品の中から選りすぐった255点を、「労働」や「宗教」、「子供たち」そして地域と人間といった24の主題で構成し、紹介しました。防空壕の中から空爆のありさまを見る子供たち、ピカソ、カザルス、サルトルなど後の世に名を残した人々、街の浮浪者、恋人たち……これらの一つ一つの瞬間をとらえた作品は、多くの人々に驚くべき力と共感とを感じさせ、生涯忘れ得ない感動を与えたことでしょう。
|
[会期・会場]
2001年6月14日~7月14日
秋田県立近代美術館
主催:秋田県立近代美術館
2001年10月3日~11月4日
リアス・アーク美術館
主催:リアス・アーク美術館
[全会場共通]
後援:スイス大使館
協力:スイス・プロ・ヘルヴェティア文化財団
企画協力:株式会社アートインプレッション
|