古来より高貴な身分やハレの場の象徴であった髪上げの所作は、江戸時代には市井の女性にまで広がり、需要が高まった櫛・簪は実用性を越えて装飾性を極めていきます。素材・技法も蒔絵、鼈甲、象牙、透かし彫り、螺鈿など広範囲に及び、モチーフも四季の植物や昆虫、風俗から文学作品、幾何学文様などバラエティに富んでいます。女性の必需品であったこれらは、いずれも掌サイズでありながら、日本の工芸技術が凝縮された芸術品といえます。澤乃井櫛かんざし美術館所蔵の装飾工芸品は、工芸技術が高い水準に達したとされる江戸期から昭和のものまで、そして光琳、抱一、羊遊斎ら高名な作家による逸品も含まれます。その中から櫛・簪を中心に約300点、そして国立歴史民俗博物館からは、野村コレクションの近世小袖屏風を前・後期あわせて22点、ポーラ文化研究所所蔵の浮世絵作品を約80点を交えて展示し、女性のおしゃれ文化にまつわる華やかな世界を紹介いたします。
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[会期・会場]
2013年12月21日~2014年2月23日
細見美術館
主催:細見美術館、京都新聞社
2014年6月21日~9月15日
河口湖美術館
主催:河口湖美術館
2015年3月1日~4月17日
奥田元宋・小由女美術館
主催:奥田元宋・小由女美術館、
中国新聞社、中国放送
後援:広島テレビ、広島ホームテレビ、
テレビ新広島、広島エフエム放送、
三次ケーブルビジョン、三次市、
三次市教育委員会
特別協力:国立歴史民族博物館
2017年1月28日~3月26日
高崎市タワー美術館
主催:高崎市タワー美術館
後援:朝日新聞社前橋総局、
産経新聞前橋支局、上毛新聞社、東京新聞前橋支局、毎日新聞前橋支局、
読売新聞前橋支局、NHK前橋放送局、
群馬テレビ、J:COM群馬、FM GUNMA、
ラジオ高崎
2018年12月15日~2019年2月24日
アサヒビール大山崎山荘美術館
主催:アサヒビール大山崎山荘美術館
[全会場共通]
監修:村田孝子(ポーラ文化研究所)
特別協力:澤乃井櫛かんざし美術館
協力:ポーラ文化研究所
企画協力:田辺千香子、
アートインプレッション
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